Sunday, July 14, 2013

日本語による意見発表会

2012年11月17日、国際交流ボランティアネットワークさくらによって開催されました『第22回外国人の皆さんの日本語意見発表会』に参加しました。スピーチ大会後は聴衆の方々との交流会や海外ホームステイに行ってきた子供達からの話まで聞くことが出来て非常にいい経験を得ました。更に奨励賞を貰って嬉しかったです。またスピーチや交流の機会を見つけて頑張りたいと思います。
ここで当日に撮ってもらいました写真を一枚と発表内容を投稿させて頂きます。
発表が終わった後の単写
「教育は社会の魂だ。」- 原稿

 教育とは、単に学校で学ぶ教科書的知識の修得だけではなく、実際にはもっと広い意味を持っています。教育は個人の発達を助けるもので、長年の教育を経てどういう個性を持ってきたか、人間としてどう成長してきたかが、教育という言葉のもつ本質です。教育機関に通うことによって身に付いてくる市民意識、道徳観と社会的価値観こそが教育の意義です。また、教育が受けられる場所は学校だけにとどまりません。家庭でのしつけを始め、公共の場所での交流、目上の人を見習うことなど、全てがなんらかの教育だと思います。
社会におけるどんな教育制度であろうと、子供たちに未来への準備をさせ、有意義な人生を送る為のスキルを与え、社会の発展の一因とすることが重要です。教育は一人ひとりのニーズに応え、社会における変化と足並みをそろえなければなりません。幸福で豊かに繁栄する社会を築くには教育が不可欠であるので、我々が望む社会環境に応じて教育方針を定める必要があります。らに、失われつつある文化や伝統を明日の人々に伝える為に、教育ほど大事な手段はありません。これによって我々が住んでいる社会の伝統、文化や信条が保たれるため、教育は社会の魂だということが出来ると思います。
 日本社会では人々が互いに尊敬し合いながら和やかに生活しているのは、良い教育制度の賜物ではないでしょうか。ここの人々のような意識の高い人格、礼儀正しさ、勤勉さ、几帳面な態度、責任感、冷静さなどの性質は、良い教育と社会環境をなくしては決して達成出来ないものだと思います。ネパール社会の私達は意識が低いというか、責任感が弱いです。例えば、ゴミ捨てに関する話ですが、日頃町が汚くなっていることを知りながらも「みんな勝手に捨てるなら私も捨てる。拾うのは私の仕事ではない。」みたいな考え方が多く出ます。日本での経験ですが、1年前アルバイトの後駅前の公園でお茶を飲みながら休んでいたら、突然、70歳くらいのおばあさんが出てきて一人で周りのゴミを拾い始めました。数分後話してみたら、「近くに住んでいるし、毎日ここを通るので汚いと気にかかる」と言って戻りました。恥ずかしく思いながら、私はその光景に感銘を受けました。文句ばかりを言うより、むしろ一人ひとり自ら進んで行動を起こせば社会が改善されるということはその場で受けた教育です。この社会環境の中に2年半ほど居て、私自身にも良い変化が起こり始めているようです。日本に来て知った、挨拶の温かさ、言葉遣い、心遣いと平和を守ることの意義などを国の友達たちに自信を持って教えています。こうやって教わったり教えたりすればきっといつかネパール社会も良い方向に向かうのではないかと思います。

ブログを読んでいただき真にありがとうございました。